残念かな、ラテン観月会、雨で中止



 NPO能島の里では、毎年の恒例行事として、中秋の名月の日に近い休日に「観月会」を開催しています。今年は9月6日を開催日に決定していましたが、雨天のため中止いたしました。
  ご来場を楽しみにしてくださっていた皆さま方には、大変ご迷惑をおかけしました。

  開催日一週間前の天気予報では当日の天気は曇り、前日は雨となっていました。しかし、前々日になると、当日の天気予報は曇りを知らせています。開催できるとの読みで、会員有志たちは集まり、夜遅くまで借りた机や椅子、テントを運び、会場の準備を行いました。
 残念なことに、当日の天気予報はふたたび雨のマーク。朝から曇り空でした。しかし、晴れそうな気配もあります。雲のすきまから、まばゆいばかりの太陽がちらりちらりと顔をのぞかせているのです。雨は降らないと誰もが思いました。演奏者も同じ思いで実施の準備にとりかかりました。
  舞台を作り、テントを立て、電気配線を終え、机を並べて販売台にするよう用具を整えました。そして、舞台の両脇にススキを中心にした生け花を添えました。これは歓迎を意味する印なのです。昼前には演奏者も来場し、演奏の準備をはじめました。観月会ムードは上々。一方、おいしい食べ物を提供しようと、新鮮な食材を使った料理づくりに汗をながす会員有志たち。天気を心配して朝からひっきりなしに多数の方から実施の問い合わせがあり、「雨が降らない限り実施します」の返事をしていました。
 それが、開演1時間前に急に雲行きが怪しくなり、急転直下のどしゃ降りの雨。
 検討する余地もなく即中止です。演奏者は機材を濡らさないよう大慌て。なんとか車に機材を運びこんだ頃に、雨は少し止みました。その後は、降ったり止んだりの繰り返し。最後まではっきりしない、いじわるな天気でした。
  店舗に用意された会員有志の商品は、急遽、慰労会の料理に変貌を遂げました。また、会員の生ビールのソムリエが、今年もおいしいビールの飲み方を知ってもらおうと神戸より馳せ参じていました。テントの中で、会員たちは雨をしのぎながら肩を寄せ合い、ビールを飲み、おいしい海の幸を食して夜遅くまで語り合いました。
 中止になった残念な思い。濡れた演奏者の機材の心配。中止が遅くなり途中で引き返した観客へのお詫びの気持ちなど。価値観を共有する仲間との語らいは、それぞれの思いを解消し、問題解決の糸口を探るための有意義な時間となりました。

  『ラッセル・クーツが見た紀州・瀬戸の海』という本に、カレイ山展望公園から撮影された満月の風景写真が「瀬戸内海随一の景観」として紹介されています。観月会は、そんな美しい景色を多くの人に観てもらうために企画されたものです。
 2008年からヘルマンハープを皮切りに、2009年には沖縄の三線の演奏を行う観月会を実施しました。2010年からはラテン音楽の演奏を取り入れたラテン観月会を実施してきました。観客の方に感動して頂けるよう、試行錯誤を繰り返しながら、多くの人のボランティアに支えられて今日にいたっています。
  7年のあいだに2回ほど雨天中止を経験しました。残念ながら、人の力だけではどうすることもできません。最終的には、自然現象に委ねなければならないからです。しかし、自然が偶然に作り出す景色の中にこそ、人間の感動をもたらす美しさがあるのも事実です。
  来年も観月会の実施を予定しています。開催できるとはいいきれないのがつらいところですが、皆さまと一緒に美しい自然を堪能できればと思っています。来年も万全の準備を整えて待っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。


NPO法人能島の里