賛助会員へのお申し込みのお願い



 半世紀で3分の1にまで減少した人口、そして高齢化。田も畑も、山も荒れ、伸び放題の竹藪が覆いかぶさる暗い道。わずかばかり耕した畑もイノシシに荒らされ、無残な光景にため息も出ないお年寄り。
 「日に日に活気を失っていくふるさとを守らなければ」。強い決意とともにNPO法人能島の里が設立されて7年が経ちました。この間、私たちが目指してきたのは若者が安心してくらせる町づくりです。
 過疎・高齢化の根本的な原因は、宮窪町が若者の生活できる町ではなくなってしまったことにあります。農業や漁業、そして石材業を中心とした宮窪町の産業構造は、時代の移り変わりとともにその基盤をおびやかされつつあります。自らの生活を安定させ、次の世代を育まなければならない若者が、ふるさと宮窪町に残るのは難しい状況です。また、わずかに残った若者にとっても、活気を失いゆくふるさとは居心地の悪いものです。都会に飛び出す機会をうかがう半身の姿勢では、ふるさとの衰退を止めることはできません。若者が、経済的にも精神的にも自信を持ってこの町で生きるために足りないものは何か? それが「私たち自身がふるさとの魅力に気づくこと」であると分かったとき、「潮流美術館構想」(http://www.noshimanosato.org/)が誕生しました。
 私たちの町には、瀬戸内海の多島美があり、激しい潮流がある。村上水軍の勇壮な歴史がある。新鮮な魚介類に、ミカンや野菜もある。そして、最高級石材の大島石がある。あたり前に、いつも足もとに転がっていたものが、町の外の人びとの眼にはどれだけ輝いて映っていることか。人の心を揺り動かすもの、それがアートなら、宮窪町そのものが美術館だったのです。
 「潮流美術館構想」は、宮窪町の魅力を発見して産業として育成し、町の外へと積極的に発信する試みです。これまで、カレイ山を中心に、遠見茶屋の建設とシーフードカレーの開発、特産品を販売する市場の設置や鯛の姿薫製の開発支援など、宮窪町の魅力を掘り起こすさまざまな事業を展開してきました。また、今年に入ってからは石文化体験ツアーがはじまり、秋からはインターネットによる特産品のオンラインショップ「しまとく市場」(http://shimatoku.net/)が本格的に活動を開始しました。
 こうした活動は、しまなみ海道の人気とともに大きな盛り上がりをみせ、カレイ山展望公園を訪れる観光客数は年々増加しています。しかし、私たちの目標は、宮窪町を若者が安心して暮らせる町にすることです。カレイ山での活動は芽生えでしかありません。この芽を、力強く育てるためには、宮窪町の潜在的な生産力と観光とを結びつけて大きな雇用を創出するためには、さらなる一歩を踏み出す必要があります。
 そこで、私たちは一般のNPO法人から認定NPO法人へとステップアップすることを新たな目標に掲げました。認定NPO法人となることで、寄付控除等の優遇措置を受けることが可能となり、今後の事業を拡大する上での資金調達を円滑に行なうことができるようになるのです。しかし、認定団体となるためにはいくつかのハードルをクリアしなければなりません。そのうちの一つに、私たちの活動に対する賛同を、100人以上の方から3千円以上の寄付金というかたちで得る、というものがあります。
 そこで、日ごろ私たちの活動の趣旨を深くご理解くださっている皆さまから、賛助会員(会費3千円)としてさらなるご協力をたまわりたく、ここにお願い申し上げる次第です。私たちのふるさと宮窪町に子供の歓声を取り戻すために、そして、宮窪町の魅力をともに分かち合うために、皆さまのご厚志をたまわれば幸いに存じます。
 平成24年9月20日


 NPO法人能島の里 
 理事長 村上安直