・鳥羽の水軍フォーラムに参加して


海の博物館


 去る11月29日、三重県鳥羽市において、水軍フォーラムが開催されました(鳥羽商工会ら主催)。 鳥羽の水軍といえば、織田水軍の海将として名を馳せた“九鬼嘉隆”が有名ですね。そんな九鬼水軍の 実像に迫ろうと、木津川口海戦(1576・1578年)ではライバル関係にあった村上水軍の実像についても、 フォーラムでは発表されました。NPO法人・能島の里を発展させる会からは、広報担当の小生がパネラーと して招かれることになり、フォーラムや現地視察をへて、得るものもたくさんありました。
 この場では、フォーラムの詳細については紹介せず、気にとまった光景をブログ風に取り上げてみた いと思います。まずは、鳥羽駅に着くやいなや、小生が目指したのは、鳥羽が全国に誇る海事博物館 「海の博物館」です。館のパンフレットによれば、ここには国指定の重要有形民俗文化財6,879点が所 蔵され、とりわけ漁業関係の民俗資料は鳥肌がたつほどの豊富さです。数が多いため、一部は収蔵庫に しまわれてありますが、圧巻は「船の棟」と称される展示収蔵庫。全国各地の木造和船がズラリと並んで います。さらに、館の建物構造が、収蔵展示品に優しい設計となっており、日本文化デザイン賞(1992) ・日本建築学会賞(1998)・日本の建築空間百選(2005)に選ばれるなど、建築関係者からの評価も高い ものとなっております。

旧鳥羽小学校


九鬼水軍のイラスト

 フォーラムに併せた催しとして興味を抱いたのは、鳥羽城跡の旧鳥羽小学校(昭和4年竣工のRC造3階建) で開催されていた『九鬼嘉隆・水軍展』です。展示資料個々についても良かったのですが、ニヤッと 笑みを交えて拝見させて頂いたのが、イラストレーターの紅十さんが描いた“九鬼嘉隆一代記”のアニ メ原画です。紅十さんは歴女なのか、嘉隆をイケメン風に描いて、素人が九鬼水軍に興味を持ちやすい よう工夫を凝らしていました。当然、冒頭の海戦も紹介され、九鬼水軍の“鉄船”に苦戦を強いられる 村上元吉の姿も描かれていました。


日本丸を復元


海将子孫両雄(左・久留島さん、右・九鬼さん)

 また、鳥羽城跡の広場には、九鬼水軍が朝鮮出兵に使用した大安宅船・日本丸を復元!といっても、 実際に復元したのは“日本丸の大きさ”で、船の輪郭を柵で囲い、帆は網のネットで表現。こうした簡易的 な大工仕事で“実物大”をやってのけるとは、実に素晴らしい!
 最後になりましたが、単身で敵陣(?)に乗り込んだ小生を心配し、来島村上海賊衆の頭領子孫 ・久留島通則さん(久留島家18代当主)がフォーラム会場に馳せ参じてくれました。フォーラムでは、 九鬼嘉隆公ご末裔の九鬼家隆さん(熊野本宮宮司)もパネラー参加。両海将の直系子孫が、400年余りの 時をへて対面するという歴史的瞬間にも立ち会うことができました。来年夏の水軍レースには是非、家隆 さんを奉じて、鳥羽からも1チーム馳せ参じて欲しいなぁ。
お世話いただきました鳥羽市関係者の皆様、ありがとうございました。



広報担当 大成